予防歯科
PREVENTIVE虫歯・歯周病の予防は、歯だけではなく、全身の健康にも役立ち、あらゆる病気から貴方を守ります。虫歯や歯周病の原因である歯の表面についたプラーク:歯垢は細菌のフィルムのようなものです。
プラークは、表面にくっつく性質が強く簡単にははがれず、抗菌性の薬も透過させないほど強く、ブラッシング等で物理的に取り除くしか方法がありません。効果的にできるだけ取り残しのないようにすることが大切です。 また、取り除いた後は、プラークがつきにくい環境をつくり、そしてそれを持続させることが大切です。
充分ブラッシングをしているつもりでも、どうしてもプラークの取り残しはでてきます。定期的に歯科医院でメンテナンスを行うことが効果的なのです。当院では、メンテナンスと共に効果的なブラッシング方法などのご指導をしております。
正しいブラッシング
・・・
すべての基本です!
「磨いている」
と
「磨けている」
は違います!
正しいブラッシングを
身につけましょう!
① 1日1度は時間をかけて
1日何度も少しづつ磨くよりずっと効果があります。ベストな時間は寝る前のリラックスタイムです。あまり力を入れず、ゆったりとした気持ちで、歯を1本1本磨く気分で磨きます。自分でコツがわかったら洗面台の前にこだわらずテレビの前や新聞を見ながら、お風呂で温まりながら・・・・ながら磨きもおすすめです。
② 「歯を磨く」のではなく「歯と歯肉の間を磨く」
歯ブラシは歯と歯肉の間に毛先を入れこむようなつもりで、細かくよこに動かします。かみあわせ部分や歯の表面は意識しなくても、この方法で歯の裏と表を磨くと自然にきれいになります。
一般的には歯のかみあわせや表面のみをきれいにしている方が多いですが。これは主格転倒です。「歯と歯肉の間をブラシの毛先で磨く」基本さえマスターすれば歯ブラシは、八割方できたようなものです。
③ 歯みがき粉は控えめに
歯の汚れは歯ブラシ毛先でしか落とせません。歯磨き剤は、洗剤のような効果があるわけではありません。歯磨き剤をつけてしまうことによって、口が泡だらけになって長時間磨けなかったり、香料によって口の中がスーッとして磨けた気分になってしまいます。控えめにすれば、洗面台の前にいなくても長い間、「ながら磨き」ができます。
④ 磨きにくいところは「倍の時間」をかけて
奥歯や歯の裏側は磨きにくい場所です。誰でもやりにくい場所はあまり磨けていません。しかし、汚れがつきやすい所は 奥歯や歯の裏側です。ここを他のところより時間をかけて磨くことですべて同じくらいきれいになります。
以上、基本のブラッシングです!
一度、夜の歯磨きを歯磨き剤をつけずに、歯の1本1本を意識してゆっくり時間をかけて磨いてみてください。朝起きた時に口の中がさっぱりしているはずです。
これができてから、歯間ブラシやフロスなどの補助的なものをはじめて使えるようになります。歯ブラシにかける時間、力、動かし方には個人差があります。一度プロのチェック、指導をうけることが大切です。
又、年に一度は検診をうけると自己流に戻ってしまった歯磨きを是正することができます。
※電動歯ブラシについて
電動歯ブラシも正しい使い方をすれば時間の短縮になります。しかし、自己流で正しい使い方をしなければせっかく高価なものを買っても意味がありません。使い方や機種などはプロのアドバイスを受けてからにしましょう。
プラークの染め出しチェック
プラークは目立たない上に口の中で見にくいです。よって、どの部分の取り残しがあるかわかりにくいです。長年ブラッ シングをしていると、いつも取り残してしまう部分もあります。プラークを赤い染め出し液で染めることによって、ブラッシングの重点箇所がわかります。 当院では、ブラッシング指導の時に行っております。
PMTCProfessional Mechanical
Tooth Cleaning
歯科医師、歯科衛生士などの専門家により、プラーク:歯垢を除去する方法です。予防管理を目的として北欧でシステム化されました。歯科の病気の原因となっている細菌の除去を目的としています。毎日すみずみまで磨いているつもりでも、どうしても歯ブラシの届きにくい所ができてしまいます。この部分を徹底的にクリーニングします。
歯間ブラシ・デンタルフロスの使い方
歯と歯肉の形態によって、歯ブラシだけでは十分に歯垢を取り除けない場合が多いものです。そのようなとき、補助口腔清掃用具として歯間ブラシやデンタルフロスを使います。どちらもプラークを取り除くには効果的ですが、使い方によっては歯肉を傷つけますので、歯科衛生士の指導に従ってください。
歯間ブラシ
隙間の広い歯と歯の隙間、奥歯の向こう側、ブリッジの下などの掃除に使用します。いろいろなサイズがあります。必ず、歯科医師、歯科衛生士の指導をうけましょう。 必ず鏡を見ながら使用してください。歯肉を傷つけないようにゆっくり挿入し、前後に2~3回動かし清掃します。取り出す時はゆっくり抜き取ります。使用後は、流水ですすぎ洗いをしてください。
デンタルフロス
ナイロンの細かい繊維をより合わせた糸状のプラークの除去にたいへん効果のある掃除用具です。食べ物のカスを取り除くものではありません。よって、夜の歯磨き後、就寝前にすることが効果的です。フロスを40cmほどに切って、両手で歯間に挿入し、こするようにして、プラークを取り除きます。無理に挿入しようとすると、歯肉を傷つけますので、ゆっくり前後に動かしながら、歯肉の少し中まで、行ってください。
ホルダーつきデンタルフロス
デンタルフロスの初心者、また上手にできないという方にも簡単に操作できるようにホルダーつきにしたものです。子供に保護者の方が口腔清掃をしてあげる場合はこのかたちが扱いやすいです。
食生活・生活習慣指導
甘いものを食べ過ぎると虫歯になる・・・と言われてきましたが、必ずしも言葉通りではありません。
虫歯になる細菌は糖分を好みますが、あなたの生活スタイルが虫歯や歯周病の発生に関係していることがあります。特にその中でも、食事によるところが大きいのです。
食事の内容より、「ダラダラ食べ」「ながら食べ」といった食事のしかたに問題がある場合が多いのです。食後すぐに歯磨きをしていても、間食、ジュース、缶コーヒーやコーラを飲んでしまったら意味ありません。気がつかないところで歯に悪い習慣があるかもしれません。睡眠不足や不規則な生活は、お口の中の状態を悪くします。特にタバコは大敵です。当院では、個々にあった指導を行っています。
フッ素で虫歯予防
「フッ素」は自然界にもいたるところにある物質で、自然元素のひとつです。海水の中にも含まれ、毎日の食事を通して私たちのカラダに摂取されている必須栄養素のひとつです。歯質を強化する効力が最も高いことから、世界各国で虫歯予防に利用されています。けっして車のワックスのように歯の表面をコーティングするようなものではないので、定期的に塗布の必要があります。乳歯や生えたばかりの永久歯に非常に効果的です。
塗布後30分はうがいもできませんが、最近はリンゴ味などのフッ素剤があり、医療機関で行うものと、家庭で行うものがあります。栄養素のひとつでも、多量に摂取すると危険です。多量に誤飲しないように家庭では濃度の低いフッ素剤を使用するようにしましょう。